NPO法人もったいない学会総会、公開サロン 開催日:2020年5月21日(木)

※コロナウイルス感染防止のため延期します

セミナー詳細:

■13:30~14:00

もったいない学会総会

■14:15~15:45

再生可能エネルギーサロン
題目:風力発電の現状
講師: 林 農(HAYASHI Tsutomu) 鳥取大学名誉教授、元名古屋大学客員教授

 

日時 :2020年、しばらく延期します
場所 :未定

対象 :一般の方。(但し、総会はもったいない学会会員に限る。)
定員 :未定
参加費:無料。

 

再生可能エネルギーサロン

題目:風力発電の現状 -洋上風力発電事業化開始直前-
講師:林 農(HAYASHI Tsutomu) 鳥取大学名誉教授、元名古屋大学客員教授

欧米など諸外国に於いては、風力発電の市場規模及び導入量は再生可能エネルギーの中で、断然トップの位置を占めており、再生可能エネルギーの主翼を担う存在である。欧米に比べて出遅れた日本の風力発電は、山岳部などの複雑な地形が引き起こす複雑に乱れた流れを含んだ風と、台風や冬季雷などの我が国固有の気象条件が風力発電の導入を妨げていることなどから、2005年に世界第9位であったものが、2019年にはついに世界第19位までに落ち込んでしまった。その間に、世界の勢力分布は大きく変わり、いつの間にか、ドイツ、スペイン、アメリカなどを追い抜いて、中国が世界最大の風力発電王国になってしまっている。我が国固有の気象条件や複雑な地形の克服は、これらに対応した“日本型風車”の研究開発によって切り抜けている。しかし、山岳部の多い日本の国土では、平野部に於ける陸上風力発電の適地が減少して来ているのも事実である。もったいない学会の「日本のプランB」の第一項に掲げているように、日本は世界6位の「海岸線の長さ大国」である。この長い海岸線に沿って海の中に建てる“着床式洋上風力発電”はNEDOによる実証試験が完了し、環境影響調査の段階も終え、いよいよ事業化が始まろうとしている。さらに、2011年3月11日に発生した東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故の復興を目指して発足した“浮体式洋上風力発電”の実証事業は、日本の風力発電を一気に世界の最先端技術に押し上げることとなった。この実証試験はいよいよ最終段階に入り、福島復興のための事業化による風力発電関連産業の集積がおおいに期待されている。

銚子沖・着床式洋上風力発電実証試験

福島沖・浮体式洋上風力発電(ふくしま)実証試験