石井 吉徳(故人)
エネルギーが文明を支える。
Net Energyなしには文明は損しないからで、その評価はEPRが分かり易い。
今の石油文明は安く豊かな石油なしに存在しないが、その基が減耗しつつある、それが石油ピークという。
だがなんとかなると思う日本、石油後の未来戦略がないが、これはあたかも太平洋戦争当時、神風が吹くとまさに神頼みした日本を彷彿する。
民族の性向、本質は変わらないようである。
また失敗しないためが本論である。
先ず「地球は有限、資源は室が全て」を理解する、2005年ころから原油の生産は頭打ちである、
その後起伏はあるが基本的にプラトーである。変動は経済とリンクするからだが、これがピークの姿と考えるが、いずれ急峻な下り坂に向かうとみられる。
期待の新地域、大水深など話題は多いが、「質」はとみに劣化している。
メキシコ湾の事件などは典型、石油ピークの証左なのである。
これも資源の質の問題、技術でなんとかなる、と言うことではない。
技術とは、自然の恵み利用の仕方である、資源を創るものではない。
本論は、石油ピーク、エネルギー源の質を説明し、脱石油文明に備える「日本のプラン B」10項目を論ずるものである。
大陸でない日本だが、世界6位の海岸線長をもつ。
日本の地勢を理解し自然との共存する、が戦略の要である。
地域分散がその要諦である。
この至高は島国のアジア諸国の参考となると思われる。
戦略の基本は、経済成長を正義と思わないことである。浪費しない、もったいないで、心の豊かさを求める、GDPよりGDHと、低エネルギー社会を目指すことである。
投稿者: | 石井 吉徳 |
Category: | 論文(WEB学会誌) |
日付: | 2010年8月16日 |
公開日: 2010年8月16日