エネルギー収支比的視点がなぜ重要なのか — EPRの社会科学的アプローチ —【論文】 Posted by 管理者 On 2015年4月20日 2015年5月4日 松島 潤 PDFを閲覧する サマリー 本稿では、まず起源の観点からLCA(ライフサイクルアセスメント)とEPR(エネルギー収支比)の違いについて比較し、EPRは生物存続に係る最も素朴な点に着目している点が重要であることを述べる。 続いて、EPRを用いた社会シミュレーションにより、米国のエネルギー事情を予測した例を紹介し、EPRが単なるエネルギー指標ではなく、社会とエネルギーの関係を包括的に把握できる側面を有している点について述べる。 来るべき低エネルギー社会は、自由裁量エネルギーの減少を意味し、そのメカニズムとしてエネルギー高騰に伴う物価高騰と需要減退に伴う景気後退(すなわちスタグフレーション)を指摘する。 さらに、1970年代に起こった2回の石油ショック時における日米両国の経済的反応についても統計データを用いた比較考察を行う。 最後に、エネルギー輸入国でのEPRの考え方へ概念的に拡張することにより、日本における特有な問題を指摘する。 投稿者:松島 潤 Category:論文(WEB学会誌) 日付:2010年5月28日 公開日: 2010年5月28日