EPT

太陽光のエネルギーペイバックタイム(EPT)は3年。3年で元が取れる?

EPTはエネルギーペイバックタイム(energy pay back time)で

エネルギーの投資(入力)÷利益(出力エネルギー/年)

の式で求めることが出来ます。

最近開発の太陽光のEPTは3年という数値を見かけることがあります。

実際に3kwの太陽光発電を自宅の屋根に設置された方にお話を伺うと、元が取れるのは、20年程度はかかるとのことです。
EPTが20ということになります。先ほどの3という数値と20という数値はどうして、このような差が出るのでしょうか。

実は、このEPTはお金を評価しているのでは無いのです。
地球温暖化のもととなる二酸化炭素の排出を評価しているのです。
太陽光発電を建設するときに、石油などの化石資源や鉄などの資源を地球から取り出すためにエネルギーを使います。
エネルギーを使うことは二酸化炭素を排出します(入力エネルギー)。また、太陽光発電で発電する電気は石油火力発電の一部代替になっており、石油を炊かなくてすんでいる。(出力エネルギー)二酸化炭素で評価すると、実際の評価よりも3倍から4倍過剰に評価することになります。(20年で元が取れるのが、5年から7年という算定になります。)

それ以外の差異は、太陽光発電は多結晶式、アモルファス式とも、研究開発中で性能が日夜進歩しています。このため、すでに家庭や企業に設置したものより、テレビやマスコミでの評価は新しい開発品で評価されることになります。
また、将来、市場が拡大することを見越して、製品の歩留まりが上がり、また、製造ラインの合理化が図られ、製造エネルギーが半分程度に減少させることなどを見越して製造エネルギーを過小に評価する場合があります。

これらの差異で太陽光発電の建設エネルギーを半分に見積もることになります。

入力エネルギーが半分ですから、先ほどの5年から7年が半分の2.5年から3.5年となります。

これで謎がとけたでしょう。