もったいない学会緊急討論会(12月9日)

米国大統領選を考える

開催日時:2016年12月9日(金)15:30~17:30
開催場所:清泉女子大学 1号館3階 131教室
東京都品川区東五反田3-16-21
交通アクセス(五反田駅・大崎駅から徒歩10分)
http://www.seisen-u.ac.jp/access/index.php
※到着後、門衛さんに、1号館131教室の場所をお尋ね下さい。
※終了後、忘年会を兼ねた懇親会(希望者のみ)も予定しています。

プログラム

■15:30-15:35
話題提供者紹介

■15:35-16:30
石油ピークが先進民主主義国の政治に与える影響
~このまま民主主義は崩壊してしまうのだろうか?~
山本達也 清泉女子大学文学部地球市民学科准教授

発表資料

■16:30-17:30
【討論】
コメンテータ:石井吉徳 もったいない学会名誉会長、東京大学名誉教授(故人)

山本達也氏発表要旨:

イギリスは国民投票でEUからの脱退という選択をしました。アメリカ国民は、大統領選挙において「トランプ大統領」を誕生させるという決定を下しました。ここ数年、先進民主主義国では、既存の政治体制や政治エリートに対する不満と不信が急速に高まっています。
スペインのマドリードでの15M抗議運動、アメリカのニューヨークでのウォール街占拠運動、イスラエルのテルアビブでの抗議運動、アテネのシンタグマ広場での反緊縮デモ、イギリスのロンドンでのフォーカスE15マザーズ公営住宅占拠運動など、「腐敗したエリートvs.無垢の民衆」といった抗議活動も活発化しています。叫ばれているのは、「本当のデモクラシーを!」「経済のデモクラシーを!」「われわれが反体制なのではない、体制が反民衆なのだ!」といったスローガンです。
移民排斥を訴える極右のポピュリズム運動も、人々の支持を集め始め、議会で議席数を伸ばしているほか、ハンガリーでは首相まで生み出しています。このように、近年の先進民主主義国が直面している問題は、議会制民主主義の機能不全と連動した政治不信の高まりです。
こうした政治状況を「石油ピーク」の視点から見ると、どのように説明されるのでしょうか。また、今後どのようになっていくと予測されるのでしょうか。このサロンでは、「石油ピークと政治」について、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。

話題提供者プロフィール:

山本達也
清泉女子大学文学部地球市民学科准教授。もったいない学会理事。専攻は、国際関係論・公共政策論・情報社会論。

1975年、東京都生まれ。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科後期博士課程修了。博士(政策・メディア)。2002年よりシリア国立アレッポ大学学術交流日本センター主幹として、約3年間、シリアのアレッポ市に滞在。シリア、エジプト、ヨルダン、レバノン、チュニジア、UAEなどでのフィールドワークを通して、アラブ・イスラーム圏のインターネット・コントロール政策について研究を行う。近年は、「情報通信技術」と「エネルギー関連技術」との交錯領域に着目しつつ、地球社会の構造的変化に関する研究に取り組んでいる。

主著に、『革命と騒乱のエジプト:ソーシャルメディアとピーク・オイルの政治学』(慶應義塾大学出版会、2014年)、『アラブ諸国の情報統制:インターネット・コントロールの政治学』(慶應義塾大学出版会、2008年)、『清泉女子大学地球市民学科の挑戦:21世紀の学びをフィールドワークに求めて』(共著、高文研、2014年)、『ネットの高い壁:新たな国境紛争と文化衝突』(共著、NTT出版、2009年)など。
http://www.tatsuyayamamoto.com/

 

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